vol.363 むくみが気になる方に
朝、腫れぼったい、夕方、靴がきつい、靴下のあとが残る、そんな症状は「むくみ」かもしれません。東洋医学で「むくみ」とは、体のあちこちで水が停滞していることと考えます。すると、汗が増える、排尿異常、急に体重が増えるなどの症状が現れます。また、舌の周りに歯の跡がつくのも特徴です。体を温めると水のめぐりが整えられ、しだいに「むくみ」が改善されます。
◎むくみ取り漢方
基本処方は下半身の血液循環を改善する牛膝散(ごしつさん)と滞った水分を取り除く防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)を併用します。冷えが強い時は附子(ぶし)を加え、便秘気味であれば牛膝散の代わりに通導散(つうどうさん)を用います。食生活では黒豆、マグロ、肉類で血を増やし、黒砂糖、シソやエビで体を温め、黒ゴマや海藻で腎臓の機能を高めて水分代謝を整えます。また忙しいからといって、シャワーだけで済ませるよりは、ぬるめのお湯に浸かって水圧による水の巡りを促すことも大切です。